金融コラム

農業会計で覚えておきたい財務について:農業簿記の概要と重要性について

これまでの記事では、「お金の流れを見える化する事」を目的に、会計の基礎知識を解説してきました。

これまでの記事でも触れていますが、農業には農業簿記という独自の会計ルールがあります。
青色申告を行う上でも、農業簿記での記載が必須とされているため、今回は農業簿記の基礎知識について解説します。
なお、基本的に農業を営む個人事業主の方向けの記事となりますので、法人の場合とルールが異なる可能性がある点については、あらかじめご留意ください。

農業簿記とは

簿記とは事業者の経営活動を帳簿へ記録し、整理する事を指します。
一般的には商業簿記といわれる簿記のルールが用いられますが、業種によって工業簿記や銀行簿記というような専門性の高いルールが定められているものがあります。
農業簿記とは、農業経営に特化した簿記のルールのことで、農業が販売活動と生産活動を共に行うことから、販売活動には商業簿記、生産活動には工業簿記に似た考え方が採用されています。

工業簿記では製造過程の原価計算を行うことが特徴とされており、農業でも同様に製造過程を含めた原価計算を行う点が似た性質を持つと言えます。
一方で、農業では生産物ごとに生産期間が異なる点や自家・家事消費(収穫した農作物を家庭で消費すること)といった複雑なルールもあり、経営状態を見える化するためにも農業簿記が必要とされているのです。

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